こんにちは! 台東区議会議員 本目(ほんめ)さよです。

「うちの子、集団活動が苦手で、時々パニックになってしまうんです。でも知的には遅れがないんですよ。もっと合った学び方はないでしょうか?」

このような相談を受けることが増えています。お子さんの特性に合った教育環境が整っていないと感じておられる保護者の方は多いのではないでしょうか?

なぜ新しい特別支援学級が必要なの?

全国的に特別な教育支援を必要とする子どもたちが増えています。台東区でも、知的障害特別支援学級や特別支援教室に通う児童・生徒が年々増加しているんです。

現在の特別支援教室は、通常の学級に在籍しながら、週に数時間だけ専門的な指導を受ける仕組みです。でも、中には「週に数時間の支援だけでは効果が十分に現れない」お子さんもいます。

教育は、ちょうど料理のような面があるんですよね。同じ食材でも、強火でサッと炒めるのが合う子もいれば、弱火でじっくり煮込むほうがおいしく仕上がる子もいる。弱火調理が必要な子に強火の支援だけではなかなか効果が出にくいんです。じっくり時間をかけて、その子に合った火加減で教育を提供する場が必要なんです。

そこで台東区では、令和6年3月に「区立小中学校特別支援学級の整備に関する方針」を策定し、小集団で日常的にきめ細かい指導が受けられる「自閉症・情緒障害特別支援学級」を新設することになりました!

どんなお子さんが対象になるの?

新しい特別支援学級は、次のようなお子さんを対象としています:

  1. 知的な発達の遅れはないけれど、以下のいずれかに当てはまるお子さん
    • 自閉症またはそれに似た特性があり、他の人とのコミュニケーションや対人関係の形成が難しいお子さん
    • 心理的な要因による選択性かん黙(特定の場面で話せなくなる状態)などがあり、社会生活への適応が難しいお子さん
  2. さらに、以下のいずれかに当てはまるお子さん
    • 現在、台東区立学校の特別支援教室で指導を受けているが、課題の改善が難しいお子さん
    • 通常の学級や知的障害特別支援学級からの転学が適当だと、台東区教育委員会が判断したお子さん

「うちの子はどうかな?」と思われた方は、まずはお子さんが通っている学校の先生にご相談ください。

どんな学校に、いつから始まるの?

【小学校】石浜小学校に令和8年4月開設 【中学校】御徒町台東中学校に令和9年4月開設

ちなみに、この新設に伴い、特別支援教室の拠点校も変更になります:

  • 石浜小学校から東浅草小学校へ(令和8年4月)
  • 御徒町台東中学校から忍岡中学校へ(令和9年4月)

どんな環境が整備されるの?

石浜小学校では、既存の教室をリニューアル!可動式の間仕切りを設置して、特別支援学級の教室(2教室分)、気持ちを落ち着かせるためのクールダウンスペース、専用の職員室を整備します。開設当初は1学級8人の少人数制です。

御徒町台東中学校でも同様の環境を整えます。詳細は令和7年度から始まる大規模改修の設計の中で具体化していきます。

いつからできるの?

令和7年3月~ 区の公式ホームページなどで周知開始 

令和7年4月~ 石浜小学校の環境整備・相談等の実施 

令和8年4月 石浜小学校で学級開設 御徒町台東中学校の環境整備・相談等の実施

令和9年4月 御徒町台東中学校で学級開設

予算はいくら?

この新しい特別支援学級の設置にかかる予算額(案)は、約2,014万円です。これは令和7年度にかかる予算です。

本目さよの思い

「うちの子に合った教育環境がない...」「もっと子どもの特性に合った指導を受けさせたい...」そんな保護者の皆さんの声を、議会でもしっかりと届けていきたいと思っています。

子どもたちは一人ひとり違います。その子に合った教育環境があってこそ、個性や能力を伸ばすことができるのではないでしょうか。

 

この新しい特別支援学級の設置は、多様な学びの場を確保する重要な一歩です。もちろん、これだけで全ての課題が解決するわけではありません。これからも、子どもたちが安心して学べる環境づくりに力を注いでいきます。

 

台東区議会議員 本目(ほんめ)さよ