こんにちは!台東区議会議員 本目(ほんめ)さよです。
新年度が始まって2か月。お子さんの放課後の居場所について気になっている保護者の方も多いのではないでしょうか。今日は令和7年4月時点での台東区の放課後対策事業の利用状況をお伝えします。

こどもクラブの利用状況〜待機児童の現状

まず、働く保護者の皆さんが最も気になるこどもクラブの状況から。台東区内28クラブの定員は合計1,719名で、現在1,572名のお子さんが利用しています。
待機児童は54名という状況です。昨年と比較すると、定員は65名増、利用者数は41名増となっており、受け入れ体制は少しずつ改善されています。

地域別の状況を見てみると

待機が発生しているクラブを見ると、特定の地域に集中していることがわかります:
待機が多い地域

  • 金竜こどもクラブ:13名待機
  • 根岸こどもクラブ:10名待機
  • 東浅草こどもクラブ:8名待機
  • 浅草こどもクラブ:8名待機

一方で、竜泉こどもクラブのように定員105名に対して利用者58名と、まだ余裕があるクラブもあります。
毎朝お弁当を作る時のことを思い出してください。子どもが好きなおかずばかり詰めると一部分だけパンパンになって、他の場所がスカスカになってしまいますよね。でも、バランスよく配置すると全体がきれいに収まる—台東区の放課後対策も同じで、人気が集中する地域がある一方で、まだ受け入れ可能な地域もあります。地域ごとの偏りがあるからこそ見えてくる課題もあれば、全体で支え合える可能性もあるんです。

学年別の利用傾向

興味深いのは学年別の利用状況です:

  • 1年生:471名
  • 2年生:502名
  • 3年生:347名
  • 4年生:185名
  • 5年生:60名
  • 6年生:7名

低学年の利用が圧倒的に多く、4年生以降は急激に減少します。これは保護者の働き方や子どもの成長に合わせた自然な傾向といえるでしょう。

放課後子供教室も好調な登録状況

一方、すべての小学生が利用できる放課後子供教室は、16校で3,492名が登録しています。昨年より371名の増加で、着実に利用が広がっています。
特に登録が多い学校

  • 蔵前小学校:358名
  • 上野小学校:205名(延長登録195名)
  • 浅草小学校:216名(延長登録175名)

新たに台東育英小学校と富士小学校でも事業が開始され、それぞれ182名、203名の登録があります。

延長登録という新しい選択肢

注目すべきは「延長登録」という仕組みです。上野小学校では205名中195名が、平成小学校では194名中147名が延長登録をしています。
これは働く保護者のニーズに応える重要な制度で、通常の放課後子供教室よりも長い時間お子さんを預かってもらえます。

地域ごとの特色も見えてきます

各校の参加状況を見ると、地域の特色も浮かび上がります:
参加者数が多い学校(令和6年度一日平均)

  • 石浜小学校:81名
  • 根岸小学校:74名
  • 蔵前小学校:71名

地域の働く保護者の多さや、学校周辺の環境なども影響していると考えられます。

今後の課題と対策

この数字から見えてくる課題は:

  1. 地域格差の解消: 待機が集中する地域への対策
  2. ニーズの多様化: 延長登録の需要増加への対応
  3. 質の向上: 利用者数増加に伴う運営体制の強化

特に待機児童が発生している地域については、定員増や新たなクラブの設置など、具体的な対策を検討していく必要があります。

保護者の皆さんへ

数字だけ見ると無味乾燥に感じるかもしれませんが、この一つ一つの数字の向こうには、働きながら子育てをする保護者の皆さんの日々の努力があります。
「お迎えに間に合うかな」「今日も残業になってしまった」「夏休みはどうしよう」—そんな毎日の心配事を少しでも軽くできるよう、台東区は放課後対策の充実に取り組んでいます。
完璧な状況ではありませんが、着実に改善が進んでいることも確かです。引き続き、皆さんの声をお聞きしながら、すべてのお子さんが安心して過ごせる放課後の居場所づくりを進めてまいります。

お困りの時はご相談を

現在待機となっている方、これから申込みを検討されている方、放課後の過ごし方でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。個別の状況に応じて、利用可能な選択肢をご案内いたします。