こんにちは! 台東区議会議員 本目(ほんめ)さよです。

先日、区民文教委員会で台東区内の教育保育施設の大規模改修について報告がありました。

 

お子さんを学校に通わせている保護者の皆さんにとって、とても関心の高い内容だと思います。

今回は、この大規模改修工事について、皆さんにわかりやすくお伝えしたいと思います。

 

なぜ今、大規模改修が必要なの?

「なぜ急に工事の話が?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

実は、台東区内の多くの学校は昭和60年代に建てられており、築30年以上が経過しています。

建物も人間と同じで、年月が経つにつれてメンテナンスが必要になってくるんです。

 

特に深刻なのは:

  • 老朽化による安全性の問題
  • 現在の環境基準に合わない設備
  • バリアフリー対応の遅れ
  • 省エネルギー設備への対応

まるで古いお家の水道管が詰まりやすくなったり、

断熱性能が落ちて光熱費がかさむのと同じように、

学校施設も時代に合わせた「リフォーム」が必要な時期に来ているということです。

 

改修対象となる5つの学校・施設

今回の大規模改修の対象となるのは以下の5つの施設です:

1. 金曾木小学校(根岸四丁目)

改修の特徴: 学級数増加に対応した増築も同時実施

  • 建築年: 昭和60年(築40年)
  • 工事期間: 令和7年4月〜令和8年12月
  • 増床面積: 1,186.17㎡の増築予定

「なぜ増築まで?」という声が聞こえてきそうですが、

金曾木小学校の学区では今後お子さんの数が増える見込みがあり、教室不足が心配されているためです。

 

2. 東泉小学校・東泉こどもクラブ(三ノ輪一丁目)

  • 建築年: 昭和62年(築38年)
  • 工事期間: 令和8年4月〜令和9年8月

3. 田原小学校・田原幼稚園(雷門一丁目)

  • 建築年: 昭和60年(築40年)
  • 工事期間: 令和8年7月〜令和13年3月(夏休みを中心とした工事)

4. 駒形中学校・北上野こどもクラブ(北上野二丁目)

  • 建築年: 昭和61年(築39年)
  • 工事期間: 令和8年9月〜令和9年12月

5. 御徒町台東中学校(台東四丁目)

  • 建築年: 昭和49年(築51年!)
  • 工事期間: 令和9年9月〜令和11年3月

改修で何が変わるの?

この大規模改修により、以下のような改善が期待されます:

安全性の向上

  • 建物の耐震性能の強化
  • 老朽化した設備の更新

環境負荷の軽減

  • 省エネルギー型の空調設備への更新
  • LED照明への変更
  • 断熱性能の向上

バリアフリー化

  • エレベーターの設置
  • スロープの整備
  • 多目的トイレの設置

「でも、工事中はどうなるの?」という心配をお持ちの方も多いと思います。

工事期間中の対応について

各学校では、工事期間中は仮設校舎での授業となります。(田原はいながら工事)

これは子どもたちの安全を最優先に考えた措置です。

仮設校舎といっても、決して「プレハブで我慢してね」というものではありません。

最新の仮設建築技術により、学習環境を十分に確保した施設が用意される予定です。

地域への配慮と周知について

委員会では「周知はどうするのか?」という質問も出ました。区の回答によると:

  • 工事の2年前から近隣住民への説明を開始
  • 校長先生を通じて保護者への説明
  • 学校選択制の対象校では事前に十分な周知

工事による騒音や交通規制など、地域の皆さんにご迷惑をおかけする部分もありますが、

将来の子どもたちのためということで、ご理解とご協力をお願いしたいと思います。

財政面での工夫と今後の課題

委員会では「無駄遣いが多いのでは?」という厳しい指摘もありました。

これはとても重要な視点だと思います。

区では建物の保全計画において「80年ルール」を基準としており、

建物を長期間使用することでコストを抑える方針を取っています。

御徒町台東中学校は築51年ですが、大規模改修により、さらに長期間の使用が可能になります。

 

一方で、「改築をしてほしい」という要望もあります。

これは新しく建て直すという意味ですが、コストや工期を考慮して、今回は大規模改修という選択になりました。

私の想い

今回の大規模改修工事を見ていて、

まるで「古いセーターをほどいて、新しい毛糸を足しながら編み直す」ような作業だなと感じました。

完全に新しく買い替えるのが理想かもしれませんが

、限られた予算の中で、大切に使ってきた建物に新しい命を吹き込み、

次の世代の子どもたちにつなげていく。そんな温かさと知恵を感じます。

 

子どもたちにとって学校は、単に勉強をする場所ではありません。

友達と笑い合い、悩みを分かち合い、夢を育む大切な場所です。

その環境がより安全で快適になることで、子どもたちがのびのびと学び、成長できることを心から願っています。

 

今後の見通しと私たちができること

これらの改修工事は数年にわたる長期プロジェクトです。

工事期間中は地域の皆さんにご不便をおかけすることもありますが、

完成後には子どもたちにとってより良い学習環境が整います。

 

保護者の皆さんには:

  • 工事スケジュールの確認
  • 仮設校舎での生活への準備
  • お子さんへの説明とフォロー

地域の皆さんには:

  • 工事期間中の交通安全への協力
  • 騒音等への理解

私自身も、工事の進捗状況や課題について継続的に注視し、必要に応じて区に提言していきます。

特に、子どもたちの安全確保と学習環境の質の維持については、しっかりとチェックしていきたいと思います。

 

子どもたちの未来のための投資として、この大規模改修工事が成功することを願っています。何かご不明な点やご心配なことがございましたら、いつでもお気軽にお声かけください。

 

今後も皆さんと一緒に、子どもたちにとってより良い台東区を作っていきたいと思います。


この記事についてのご質問や、他にも気になる区政の話題がございましたら、お気軽にお声かけください。皆さんの声が、より良い台東区づくりの原動力になります。
https://sayohomme.com/inquiry/