〜月10時間からの第一歩〜
こんにちは、台東区議会議員の本目さよです。
今日は、来年4月からいよいよ始まる「こども誰でも通園制度(乳児等通園支援事業)」についてご紹介します。
制度の背景と目的
これまで「保育園に入れないと預けられない」「働いていないと利用できない」といった制限があり、ちょっとリフレッシュや用事のために子どもを預けたい時でもハードルが高い状況でした。
そこで国が創設したのが「こども誰でも通園制度」。
就労の有無にかかわらず、すべての子育て家庭が利用できる仕組みです。
いわば“保育園の扉を少し開いて、必要な時にふっと風が入るように”使える制度です。
台東区での実施内容(予定)
- 対象:保育園などに通っていない0歳6か月~満3歳未満の子ども
- 利用時間:月10時間まで(国の基準。今後見直しの可能性あり)
→ 例えば、買い物や病院、上の子の学校行事など「ちょっと預けたい」ときに利用できます。 - 利用先:区内の民間保育園や認定こども園など、希望する園
- 実施方法:園の空き枠を活用する「余裕活用型」
開始は令和8年4月から。令和7年11月に条例が施行され、来年3月から予約受付が始まります。
議会で出た意見
9月の子育て・若者支援特別委員会では、委員からこんな声が出ました。
- 「月10時間では短すぎる。他の自治体は月48時間の例もある」
- 「満3歳の年度末まで利用できるとありがたい」
また、次世代育成支援地域協議会の議事録には、実際の保護者の声が残されています。
「洋服やおむつを準備して連れて行くことを考えると、1日3〜4時間以上預けられないと、逆に手間になってしまう」
こうした現場の実感も紹介されました。
区の対応と基準
台東区では、制度を進めるために独自の条例を制定。
国の基準に加えて、乳児室の面積を子ども1人あたり3.3㎡とするなど、より安心できる環境を整える工夫をしています。
これからのスケジュール
- 令和7年9月:事業者への実施希望確認
- 令和7年11月:条例施行
- 令和8年3月:施設認可・予約受付開始
- 令和8年4月:制度スタート
まとめ
まだ「月10時間」という制約はありますが、“誰でも預けられる”という新しい扉が開くのは大きな前進です。
国の制度として小さく始まり、実際に動かしながら、地域の実情や保護者の声に合わせて改良されていくことが期待されています。
個人的には、保育園の余剰分を利用した形式なので年度の末に近づくほど使いづらくなることが予想されます。また、定期的に使う形ではなくて非定期の利用になるかなと思うのですが
この制度をどう育てていくかは、みなさんの声にかかっています。
ぜひ「実際に利用してどうだったか」「もっとこうなれば使いやすい」など、率直な感想をお聞かせください。
一緒に制度をより良いものにしていきましょう。