こんにちは!
台東区議会議員 本目さよ(ほんめさよ)です。
9月20日に区長と教育長にした一般質問についてお伝えしますね。
今回やっておきたかった、更年期について。
まだ更年期は私は体験していないからこそ、
安心して更年期を迎えられるようにしてほしい。
そんな思いをこめて質問しました。
<質問>
女性の健康に対する生涯にわたる切れ目ないサポート強化について
伺います。
まずは、
1,更年期についての啓発・サポートの充実について です。
個人差はありますが女性は、50歳前後の年齢で閉経を迎えます。この閉経の時期をはさんだ前後10年間に起こる男女の性ホルモン分泌量の低下が原因となる自律神経失調症に似た症候群のことを、更年期障害(こうねんきしょうがい)といいます。
更年期について着目されてきたのはここ最近のことで、
「更年期ってイライラするやつでしょ?」とか揶揄の対象になることもあり、ケアの対象であるとはみなされてきませんでした。
しかし、昨年10月、イギリスの議会で更年期症状への対策を、初めて盛り込んだ法案の審議が行われました。 新たに対策本部を設置し、治療費の補助や企業に対策を働きかけていくことが決まったそうです。
また、日本においても、国が、更年期症状について初めての調査を実施するなど、いま、とてもホットな話題となっています。
NHKが専門機関と共同で日本の40代~50代の男女4万5000人を対象に調査を実施したところ、症状を「いま経験している」または「過去3年以内に経験した」と答えた女性は37%、男性でも9%。
このうち、治療が必要な不調があるとみられるおよそ5300人に仕事への影響を聞いたところ、症状が原因で「仕事をやめた」と答えた女性は9%、男性は7%と、男女ともに1割近くに上りました。「更年期離職」による経済損失は、男女合わせて6300億円に達するとの推計も示されています。
この調査によれば、職場の支援として一番希望されていたことは、男女ともに、「症状や対処法について理解できる研修」でした。
また、厚生労働省が本年3月に実施した「更年期症状・障害に関する意識調査」によれば、40、50代の男女のうち、更年期の症状が一つでもあると答えた人で、医療機関を受診していない割合は、約8~9割を占め、家事や介護、社会活動などへの影響が、「少しある」「とてもある」「かなりある」と答えた人の合計は約3割にも上りました。
つまり現状では、更年期かもしれないと思いつつ、実際の不調を感じている人が男女ともに一定数いるものの、我慢をしたり医療機関を受診しないでいる人がほとんどということになります。
40歳以上の女性で「症状別の診療科へ行ったけれども異常なし」という場合や「なんだかよく分からない不調」が続くときは、婦人科で更年期の検査を受けてみることで、根本的な原因が更年期なら、更年期の治療をすることでさまざまな不調がラクになることがあると言われています。
治療法としてメジャーなのが、ホルモン補充療法(HRT)ですが、欧米では、すでに15年~20年もの実績があり海外では常識化しつつあるそうです。 ジェルやシールでホルモンを補充することができます。
こういった更年期に関する情報について、
40歳の乳がん検診のときに、啓発資料を1枚いれるだけでも違うかと思います。愛知県小牧市では国にさきがけてNPOと協働で、啓発動画を作成したり、更年期症状を減らすのに有効だと言われる運動を実施したりしているそうです。
今後、国としても更年期政策に取り組んでいくものと思われますが、東京都でも取り組み始めたように、台東区においても庁内の管理職向け研修の中に更年期について盛り込むこと、また、区内の中小企業や、区民向けの啓発を推進することなど。国での調査の動向などを見て、更年期に関する施策を推進していくことを提案します。
私と同世代の30~40代の女性の中では更年期に漠然とした不安があります。
人生の先輩方の中には身近で更年期障害を体感された方も多くいらっしゃると思います。自分が乗り越えられたから大丈夫!ではなく、いま更年期でつらい思いをしている人や、またこれから更年期を迎える私達や私達の後進に、その経験を活かして、安心して更年期を迎えられるような環境をぜひ整えていっていただきたいと思います。
区長、いかがでしょうか?
<区長答弁>
一 女性の健康に対する生涯にわたる切れ目ないサポート強化について
本目議員のご質問にお答えいたします。
ご質問の第一は、女性の健康に対する切れ目ないサポートの強化についてです。
まず、更年期についての啓発・サポートの充実についてです。
生涯にわたり健康で過ごすためには、本人や周囲の方(かた)をはじめ、多くの方(かた)に更年期に関する理解も深めていただくことが重要です。
議員ご提案の管理職に対する研修についてですが、区民や事業者に対する啓発を進めるうえで職員も更年期について理解することが必要であると認識をしています。
今後、新任 管理職 研修やメンタルヘルスセミナー等(とう)の機会を利用し、管理職を始めとした職員への啓発を行って参ります。
次に、区内中小企業に向けた啓発についてです。
更年期の従業員に対する職場での配慮について理解していただくことは、区内中小企業においても必要であると考えています。
今後、国による更年期症状等(とう)についての実態調査の結果や、具体的な対策の動向を注視しつつ、適切な情報発信に努めて参ります。
次に、区民向けの啓発についてです。
現在、区では女性医師による女性のための健康相談を実施し、更年期に関する相談にも対応しております。
また、女性の健康週間や乳がん予防月間等(とう)のキャンペーンにおいて、女性のライフステージにあわせた健康情報に関するパネル展示や、リーフレットの配布等(とう)を行っております。
今後、更年期についてのリーフレットを作成し、女性のがん検診の案内に同封することや、区ホームページ等(とう)の内容を充実させるなど、更年期に関する普及啓発に努めて参ります。