こんにちは!
台東区議会議員 本目さよ(ほんめさよ)です。
学校図書館について、教育長に聞いてみました!
簡単にいうと、
予算今年度0にしたけどさ、
学校図書館ってとっても重要だよね?
教育長もそう思わない??
さらに、来年度予算では復活はしたものの、校長先生が自由に使える予算の中に組み込まれているから
校長先生によっては学校図書館にお金使わないかもしれない。
でもさ、ちゃんと学校図書館の整備基準とか参考にするものを定めて、
教育委員会がチェックしたほうがいいんじゃないの?
ということを聞いた感じです。
私が実際に質問した内容は以下の通りです。
次に、学校図書館について伺います。
学校図書館の予算が、今年度0になったことは皆さんもご承知のことかと思います。しかし各学校で寄付を募ったり、校長先生の裁量で使える令達予算で本を購入したりと、工夫していると聞いています。
学校図書館の本を確保して、なんとか子どもたちの読書環境を維持しようと尽力してくれています。
台東区としても、議会で予算審議のときに要望した通り、中央図書館からの集団貸し出しを学校でさらに促進し、その本を子どもたちに貸し出しできる仕組みを整えたと伺っています。
コロナ禍で先が見えない状況の中、出来る限りのことはしている、と私は思います。
今年度0になった予算ですが、もともと学校図書館の本の数が少なかった台東区で、特に力を入れて図書費用にあててほしいと、特出しして予算を組んでいたものだと先輩議員からは伺いました。通常は令達予算の算定基準にふくめて計算をし、その中で校長先生の裁量でお金を使うと聞いています。令和4年度の予算書を見ると通常通り、令達予算の中に図書費も含まれていると認識をしております。細かい予算の内容については、予算特別委員会での審議に任せたいと思いますが、
ただ、そもそも学校図書館とはどのような場所であるべきか?
その議論が足りないように感じています。
私自身は学校図書館が大好きで、そこにある小説はあらかた読み尽くした子ども時代を送りました。ただ、学校図書館の意義は、娯楽として小説を読むだけではありません。
台東区は私が育った横浜や八王子とは地理的環境が違い身近に公立の図書館もあることから、役割が異なるとも思いますが、原点に立ち返って学校図書館について教育長に伺いたいと思います。
学校図書館法では「学校の教育課程の展開に寄与するとともに、児童又は生徒の健全な教養を育成することを目的として設けられる学校の設備」として学校図書館が定められています。こちらを教育委員会として確認し、指導をしていく必要があるのではないでしょうか?
また、以前に議員からの質問により、学校図書館の図書の廃棄基準が定められたと聞きましたが、それはしっかりと各学校に根づいているのでしょうか?
文部科学省の、学校図書館に整備すべき蔵書の標準には、冊数が足りているとのことですが、本はどんどん古くなっていきます。
文科省の基準を満たしていても、全国学校図書館協議会の学校図書館メディア基準の冊数は満たしていません。また、それぞれの本の「蔵書の配分比率」も基準に沿ったものとなっているでしょうか?
全国学校図書館協議会の基準を目標としないならば、別の基準をしっかり持つ必要があります。
それに沿って学校図書館法が定めるような学校図書館になっているのか確認し、改善していくべきです。
今後、学校図書館の予算がどういった形になるか? も重要な観点ではありますが、台東区として学校図書館の意義をどのように考えるか? また、学校図書館がその法律にのっとって、しっかりと機能するように台東区として基準を提示し、それに沿った運用がなされているのか?をチェックしていくべきだと考えますが、教育長のご所見を伺います。
さらに学校図書館自体が、目に見えるハード面で充実していたとしても、ソフト面、つまりどのように活用するかも重要です。
学校図書館の専門職員である学校司書の配置は、現在週に1日のみです。学校図書館を、学校や生徒に活用してもらうためには十分な配置とは言えません。
配置数を大幅に増やすことや、中央図書館から派遣することなどについても、今後は検討していただきたいと思います。ただ、まずは予算がかからず、すぐに取り組めることについて提案します。
学校図書館の使い方を学ぶために、「図書館を使った調べる学習コンクール」を台東区として推進していってはいかがでしょうか?
実は、表彰式が上野の精養軒で行われる「調べ学習コンクール」も存在しており、上野で実施されているにも関わらず、台東区は学校や区として力を入れておらず、学校単位では参加していないという話も聞いています。
本を全部読むのではなく、必要な情報にいかにたどり着くか?が大切という観点です。どのようにすれば必要な情報を得られるのかを学ぶためにも、とても大切なことだと思います。
台東区として、学校図書館のソフト面を充実させていくべく、調べ学習コンクールへの積極的な参加などをしていくべきだと考えます。また中央図書館とのさらなる連携も必要だと考えますが、教育長のご所見を伺います。
ハード、ソフト両面から、学校図書館が子どもたちの学びにとって有用なものとするための質問を終わりにします。
▷教育長の回答は?
本目議員の学校図書館についてのご質問にお答えをさせていただきます。
まず、学校図書館の意義についてでございます。
学校図書館につきましては、児童生徒の読書活動や読書指導の場であるとともに、児童生徒の情報の収集・選択・活用能力を育成する場でもございます。また、教職員の教科指導についても対応するなど、重要な機能を有していると認識をしております。次に、基準の策定についてでございます。
蔵書の購入や廃棄につきましては、学校の教職員や図書館司書が、適切に行っております。
教育委員会といたしましては、廃棄以外の基準につきましては、文部科学省の「学校図書館図書標準」や、全国学校図書館協議会の「学校図書館メディア基準」で示された視点も参考にするよう、引き続き、各学校に指導をしてまいります。次に、コンクールを活用した調べ学習などソフト面の充実についてでございます。
調べ学習において、学校図書館の果たすべき役割がこれまで以上に重要であり、学校図書館と区立図書館の連携を強化することが求められていると認識をしております。その一環として、区立図書館の団体貸出等を活用している学校もございます。今後は、より多くの学校が様々な教科等で、区立図書館が作成した「本を使った調べ学習の手引き」などの学校支援メニューを活用するよう促すことで、区立図書館との更なる連携や利用促進を図ってまいります。また、調べ学習の成果を発表できるようなコンクール等につきましても積極的な周知をしてまいります。
教育委員会といたしましては、文章や資料を読んだ上で、自分の考えをまとめるといった本を活用した学習を展開し、発達段階に応じた思考力、判断力、表現力等を育めるよう、引き続き、学校図書館の充実を図ってまいります。