こんにちは、台東区議会議員の本目さよです。
今回は、一般質問という区長や教育長に聞く大事な質問で取り上げた
「教員の働き方改革」について、皆さまにご報告します。
教育現場の課題と、その解決に向けた取り組みについて、一緒に考えていきましょう!
🔍 教員の働き方改革、その背景と課題
「先生、最近疲れてない?」
こんな声を聞くことが増えてきました。実は、教員の働き方改革は喫緊の課題なんです。教員不足が深刻化する中、教育の質を高めつつ、先生方の負担を減らすという難しい課題に直面しています。
でも、ちょっと待ってください。
「働き方改革で子どもたちに悪影響があったら…」
そんな不安も聞こえてきます。大丈夫、そんな心配はご無用です!むしろ、この改革で子どもたちの未来の可能性を広げる教育環境を整えることができるんです。
💡 BPRって知ってる?学校を変える魔法の言葉
「BPR?なんだそれ?」
ビジネス・プロセス・リエンジニアリングの略です。簡単に言えば、仕事のやり方を根本から見直すこと。
例えば、こんな話を聞きました。
「以前、個人面談の日程調整に何日もかかっていたんです。でも民間企業に転職したら、ITツールで一瞬で解決できると知って驚きました!」
こんな「当たり前」を変えていく。それがBPRなんです。
実は、東京都教育委員会でも、コンサルタントを活用した「学校業務改革推進支援」が始まっています。台東区でも、この取り組みを参考に、学校現場にBPRを導入する検討を進めるべきだと提案しました。
💰 学校徴収金、透明性アップへ
「学校徴収金って、先生方の負担になってるんじゃない?」
そうなんです。給食費は無償化されましたが、教材費などはまだ学校で管理しています。
これって、先生方の負担になっているのでは?と心配で・・・
そこで提案したのが、「公会計化」。
町田市では今年4月から実施し、先生方の負担軽減と保護者の利便性向上を図っています。
「教職員の事務負担の軽減と、会計事務の透明性・適正性の更なる向上を図るため、学校徴収金の取り扱いについて、公会計化を含め検討してまいります。」
🏫 新たな課題にも目を向けて
働き方改革で新たな課題も出てきています。例えば…
- 学校の開門時間が遅くなり、子どもが一人で朝を過ごす
- 放課後の子どもの居場所が減少
- 土曜授業に伴う月曜代休の増加
特に共働き家庭やひとり親家庭への配慮が必要です。
これに対し、教育委員会からは具体的な取り組みが示されました。
「朝の子どもの居場所づくりについては、国の動向を注視しつつ、区でも実態把握に努めています。また、振替休業日には児童館やベビーシッター利用支援事業などをご案内しています。」
🌈 未来へ向けて
教員の働き方改革は、子どもたちの健やかな成長のために不可欠です。同時に、新たな課題にも適切に対応していく必要があります。
「教育委員会としては、校園長会と協働して働き方改革を一層推進するとともに、新たな課題については区長部局と連携しながら解決に向けて取り組んでまいります。」
この言葉に、私たち議会も、そして地域の皆さまも一緒になって、よりよい教育環境づくりに取り組んでいきましょう!
皆さまのご意見、ご感想をお待ちしています。一緒に台東区の教育を変えていきましょう!
===質問と答弁そのまま載せますね==
**教員の働き方改革の推進とその影響への対応について**
「教員の働き方改革の推進とその影響への対応」について質問いたします。
現在、教員不足が深刻化する中、教員の働き方改革を推進し、教育の質を高めることは喫緊の課題となっています。
同時に、この改革によって不利益を被る子どもがいないようにすること、そして学校内のICT活用を民間並みに進めることで、
子どもたちの未来の可能性を拡げる教育環境を整えることも目指さなければなりません。
これらの課題に対し、3点伺います。
まず、外部人材を活用したビジネス・プロセス・リエンジニアリング、いわゆるBPRの導入についてお伺いします。
BPRとは、業務本来の目的に向かって既存の組織や制度を抜本的に見直し、プロセスの視点で、
業務フローや情報システムなどをデザインしなおすこと。
現在、校長先生へのヒアリングによって業務の無駄を削減する取り組みがなされていると聞いていますが、
校長先生では現場の細かな課題に気づきにくい可能性があること。
他業界の経験がないため、現状の業務を当たり前と捉え、改善の余地に気づきにくいこと、等の課題があるのではないでしょうか。
例えば、ある元教員の方から興味深い話を伺いました。その方は、教員時代、個人面談の日程調整に膨大な時間がかかっていたそうです。
紙で日付のリストに可能なところを保護者に丸をつけてもらったものを集め、きょうだい児がいる場合にはその担任の先生とすり合わせをし、
一つずつパズルのように面談日程を埋めていく。膨大な時間がかかっていたそうです。
ところが、民間企業に転職した後、ITツールの活用で簡単にこの問題が解決できることを知ったとのことでした。
区内の学校に通わせている保護者に伺ったところ、現在でも、紙での面談希望日の提出を実施している学校が複数校ありました。
それが当たり前になっている学校という場では、これを改善しようということさえ思わないのではないでしょうか?
区は民間コンサルを活用し、区が実施している事務事業にBPRを導入していて、業務の効率化が進んでいます。
であるならば、学校現場にもBPRを導入すべきではないでしょうか。
また、岡山県では地域住民やPTAも含めた「カエル会議」を実施し、外部の視点を取り入れた教員の働き方改革に取り組んでいます。
こういった民間企業や地域住民との連携による業務効率化に向けた取組みも進めていただきたいと思っていますが。
BPRの導入や外部人材を交えた包括的な改革を行うべきと考えますが、教育長の所見を伺います。
次に、学校徴収金の公会計化についてお聞きします。
学校給食費については経済的支援の実施で実質的に無償化され、学校の負担が減っていると聞いています。
しかし、教材費などその他の費用については、依然として学校側で集金、会計報告を行っています。
さらに懸念されるのは、ある学校では、これらの教材費について外部の監査が行われていない、との実態があるようで。
これは資金管理の透明性と適正性の観点から問題があると考えます。
町田市では今年の4月から学校徴収金の公会計化を実施し、教員の負担軽減と保護者の利便性向上を図っています。
教員の負担軽減のためにも、保護者負担の全体像を区として把握するためにも、台東区でも給食費だけでなく、
教材費等も含めた全体的な公会計化を検討するべきだと考えますが、教育長のご所見を伺います。
2022年にも学校教材費の適切な管理・チェックについて、保護者側の目線で質問では触れましたが、
今回は学校の先生の負担という意味での質問です。
最後に、働き方改革に伴う新たな課題への対応についてお聞きします。
働き方改革を進めていく中で、たとえば学校の開門時間が遅くなり、子どもが一人で朝の時間を過ごさなければならなかったり、
放課後の子どもの居場所が減少したり、保護者との連絡体制が変化したり、土曜授業に伴う月曜代休が増加したりするなど、
新たな課題が生じています。こういった課題に対し、区としてどのような対策を検討されているでしょうか。
教育長の所見を伺います。特に、共働き家庭やひとり親家庭への配慮について、具体的な取り組みがあればお聞かせください。
結びに、教員の働き方改革は、教育の質の向上と子どもたちの健やかな成長のために不可欠です。
同時に、改革に伴う課題にも適切に対応する必要があります。
これらの課題に対し、教育委員会だけでなく、区全体としてどのように取り組んでいくのか、具体的かつ前向きなご答弁をお願いいたします。
<回答>
私から、ご質問の第二、教員の働き方改革の推進とその影響への対応について、お答えいたします。
学校における働き方改革につきましては、学校と教育委員会が連携して取り組むことが重要であると認識しております。
まず、外部人材を活用したビジネス・プロセス・リエンジニアリング、BPRの導入や地域住民との連携による業務効率化についてです。
BPRの導入につきましては、本年度、東京都教育委員会において、「学校業務改革推進支援」として、
コンサルタントを活用し、学校業務の精査や改善等を伴走型で支援する実証事業が、都内4校で実施されております。
今後、本実証事業の成果と課題について情報収集に努めるとともに、他自治体の取組も注視しながら、
BPRの導入について検討してまいります。
また、地域住民との連携による業務効率化については、学校運営連絡協議会等の場を活用し、
働き方改革に対する周知・理解を図っており、引き続き業務効率化につながるよう連携してまいります。
次に、学校徴収金の公会計化についてです。
各学校園における学校徴収金の事務については、学期ごとに点検・照合を行っております。
また、校内監査委員を選任し、学校徴収金に係る出納事務の処理状況について、監査を実施しております。
この校内監査委員は、PTA等の保護者を選任することも可能となっており、透明性や適正性の担保が図られております。
教育委員会といたしましては、引き続き、各学校園へ指導・助言を行うとともに、教職員の事務負担の軽減と、
会計事務の透明性・適正性の更なる向上を図るため、学校徴収金の取り扱いについて、公会計化を含め検討してまいります。
最後に、学校における働き方改革に伴う新たな課題への対応についてです。
議員ご指摘のとおり、学校の働き方改革に伴い、朝の子供の居場所や、月曜日の振替休業日の増加といった
新たな課題が生じていることについては認識をしております。
「朝の子どもの居場所づくり」については、国において具体的な課題の把握を始めたところであり、
その動向を注視するとともに、仕事と子育ての両立支援の観点から、区においても実態の把握に努めております。
また、土曜授業に伴う振替休業日に対しては、児童館の利用、ベビーシッター利用支援事業及び
台東区ファミリー・サポート・センター事業をご案内しております。
教育委員会といたしましては、校園長会と協働して働き方改革を一層推進するとともに、
それに伴う新たな課題については、区長部局と連携しながら解決に向けて取組を進めてまいります。
私からは、以上です。