台東区議会議員・本目さよが、預かり保育の制度統合について紹介するタイトル画像。「預かり制度が一つに 要点まとめ」という文字と、本目さよが片手を上げて説明する姿、家族をイメージしたアイコンが配置されている。

「あの日、預けられたら本当に助かるのに…」
そんな日、子育て中なら誰にでも訪れますよね。

これまで台東区には“一時預かり”が複数あり、施設ごとに対象や予約ルールが違っていて、薬局で風邪薬を選ぶときに、種類が多すぎて、どれが自分に合うのかわからなくなるような分かりにくさがありました。
この“使いづらさ”が、いよいよ変わります。



区は、以下の3つの事業を統一し、令和8年4月から 「あずかりすくすくサポート」 として実施します。

・いっとき保育
・一時保育
・休日・年末一時保育

制度の枠組みがひとつに整理され、「結局どこが使えるの?」という疑問が解消されます。


対象児童

区内在住の1歳〜就学前
※施設により0歳児利用の特例あり
※出産など特例利用は生後8か月〜
※里帰り出産は区外在住でも利用可

利用要件

理由を問わず利用可能

利用できる施設(7か所)

・坂本保育園
・東上野保育園
・一時保育室あさくさばし
・ことぶきこども園
・たいとうこども園
・谷中子ども家庭支援センター(日祝利用可)
・ほうらい子育てサポートセンター(日祝利用可)

利用日時

月〜土 9:00〜17:00
※谷中・ほうらいは日祝+12/29〜31も利用可

料金

1時間300円
就労・通院・出産などの理由がある場合は150円

予約方法

電子申請(LoGoフォーム)
・前月1日〜前日12時まで
・出産等は3か月前から
・就労・通院は前々月の優先受付あり(抽選)


今回の統合によって、制度が一つにまとまり、必要な日に使いやすい仕組みが整いました。

●使える施設と受付ルールが一本化され、突発的な予定にも対応しやすくなる
●料金体系がシンプルに
●予約をスマホで完結でき、働く家庭にとっても使いやすくなる

子育て中の「どうしよう…」の場面に寄り添う仕組みに近づいています。


しかし、実際に使うご家庭の目線では改善が必要な点もはっきり見えてきました。
ここは、私が委員会で直接指摘した部分です。


1 休日・年末などの人材確保の難しさ

日曜や年末に利用できる施設がある一方で、
現場からは 「その日だけ職員を確保するのが難しい」 という声が出ています。
利用が増えても安定運営できるよう、区には計画的な人材配置を求めました。


2 保育士への処遇改善(キャリアアップ・住宅補助)が広がらない点

今回の制度統合は、利用のルールや名称を整理したものであって、
認可保育園で行われているようなキャリアアップ補助や住宅補助が、
一時預かり事業の職員まで広がるわけではありません。

休日・年末の人材確保の難しさともあわせて考えると、
「条件があまり変わらないままでは、さらに人が集まりにくいのではないか」という点が、今の大きな課題だと感じています。


3 支払い方法が“デジタルと紙の二重構造”で分かりにくい

電子申請はスマホで完結する一方で、
支払いは三連紙の納付書で銀行・区役所・区民館に行う方式のみとなっています。

せっかく申請がオンライン化されたのに、支払いだけ対面が必要になり、初めて利用する家庭には分かりづらい構造です。

私は議会で、
「オンライン決済へ早急に対応してほしい」
と要望しました。

申請から支払いまでが一体となってこそ、本当に“使いやすい制度”になっていくと考えています。


今回の統合で制度の器は整いました。
これからは、
・人材確保
・オンライン決済など利用導線の改善
・利用者の声を反映する仕組み
といった“運用の質”が問われます。

議会でも継続して改善を求め、子育て中の家庭が安心して使える制度に育てていきます。

みなさんの利用体験や「ここがもっと使いやすいといいのに」という声を、ぜひお寄せください。
声を集めて、制度の次の改善につなげていきます。