自転車で買い物に行けない?台東区の放置自転車対策が厳しくなりました
10月から台東区の自転車政策が大きく変わったこと、みなさんお気づきでしょうか?
「最近、自転車がすぐ撤去されるようになった」「土日も持っていかれた」という声を、私もたくさん聞いています。実は私自身も、「自転車を撤去されて、清川の保管所までLOOPで取りに行った」という話を聞いたばかりです。
今回は、強化された放置自転車対策の内容と、特に子育て世代が直面している課題についてお伝えします。
何が変わったの?365日体制での撤去が始まりました
これまで土日祝日は撤去がなかったのですが、10月からは365日対応になりました。
対象エリアは、浅草駅、蔵前駅、浅草橋、御徒町、上野、日暮里、新御徒町、三ノ輪、入谷、TX浅草駅、新御徒町駅、稲荷町駅の周辺です。これらのエリアでは、まず注意の紙が貼られ、それでも移動しない場合は清川自転車保管所に移送されます(引き取りには手数料がかかります)。
なぜこんなに厳しくなったかというと、TX浅草駅では1日187台、御徒町駅では157台もの放置自転車があり、歩行者の通行を妨げているからです。でも、駐輪場には空きがあるんです(TX浅草駅周辺で339台分、御徒町駅周辺で174台分)。
買い物がしづらくなった?生活への影響
正直、買い物がしづらくなりました。
例えば稲荷町駅近くのマルエツで買い物したくても、お店に駐輪場はありません。
駅横の一時利用駐輪場は満車が多く、空いていても私の大きなママチャリは入らないことも。結局、買い物を諦めることもあります。
さらに困るのが、駐輪場の使いづらさです。区営駐輪場の多くが地下にあり、小さな子どもを連れていると本当に大変。6ヶ月から使える前乗せ自転車でも、抱っこしながら重い電動自転車を地下に降ろすのは現実的に無理です。
駐輪場はあるけれど、自分の自転車や状況に合う場所が見つからないんです。
システムは改善、でも子育て世代への配慮はまだ
良い変化もあります。来年10月からは、すべての手続きがオンラインでできるようになり、コールセンターも365日対応に。駐輪場の空き情報もリアルタイムで確認できるようになる予定です。
でも、子乗せ自転車への配慮はまだ不十分です。
- 地下駐輪場にエレベーターがない
- ラック式の駐輪場に大型のママチャリが入らない
- 平置きスペースが減って、すべて自動ラック式に変更
私は議会でも「インターフォンを押したらシルバー人材の方が手伝いに来てくれるような仕組みはできないか」と提案していますが、実現には至っていません。
みんなで作る駐輪場マップを始めます
区の公営駐輪場だけでなく、商業施設の駐輪場情報も含めた「みんなで作る台東区駐輪場マップ」を作ることにしました。
まずは第一弾として、台東区の公営駐輪場をGoogleマイマップに落としてみました。 ▶ 台東区公営駐輪場マップはこちら
このマップを見れば、「この近くにはこの駐輪場があるのね」とGoogleマップ上で確認できます。でも、公営駐輪場だけでは足りないと思っています。
そこで、みなさんの知っている駐輪場情報を教えてください。「吉池の駐輪場は自転車で行きやすい」「松坂屋は地下だけどエレベーターが広い」「ロックス3の上なら子連れでも使いやすい」など、実際に使った方の声が必要です。
もちろんお店の駐輪場はお店を利用するために使うものですが、実は駐輪場あったの知らなかった!などもあるあるではないでしょうか?
駐輪場情報の投稿はこちらから! ▶ 駐輪場情報入力フォーム
試しに知っている駐輪場を1つでも入力してみてください。料金やママチャリが入るか、エレベーターの有無など、みなさんの「生の情報」が他の子育て世代の助けになります。
また、このマップを自動更新できる仕組みづくりにご協力いただける方も募集中です!一緒に便利な仕組みを作りませんか? ▶ お問い合わせはこちら
お隣の荒川区のオープンデータも活用して、区境での利用もしやすくしていきたいと考えています。
これからの改善に向けて
令和8年度には今戸に新しい保管所ができ、保管台数が増える予定です。また、包括的な委託により、放置自転車の指導員が駐輪場の空き状況を把握しながら案内できるようになります。
子育て世代にとって自転車は、単なる趣味の乗り物ではなく、生活に欠かせない移動手段です。駐輪場に止めたくないわけじゃない、止める場所がない、または物理的に止められないという現実を、これからも議会で訴えていきます。
みなさんも、困っていることがあればぜひ教えてください。一緒に、子育てしやすい街づくりを進めていきましょう。
台東区議会議員 本目(ほんめ)さよ

